日本限定10台!フェラーリJ50 発表

フェラーリは12月14日、日本進出50周年を記念するイベントを国立新美術館で開催し、その場において日本限定10台のスペシャルなフェラーリ「J50」を発表した。

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同車は1970年代から80年代に発売されて人気となったタルガボディ・スタイルの復活を強調する2シーターのミッド・リアエンジン・ロードスターで、フェラーリのスペシャルプロジェクト部門によって開発され、マナネッロのフェラーリ・スタイリングセンター・チームによって設計された。

限定10台のモデルは、全てがユーザーのリクエストに応えて仕上げられる。

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488 Spiderをベースに設計されたJ50は、今年のインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーで総合優勝に輝いた3.9リッターV8ツインターボエンジンで、出力690馬力の特別バージョンを搭載。

完全新設計のボディワークは、革新的なスタイリングを最大限に追求する顧客の嗜好に合った、極めて個性的かつ未来的なデザイン手法を取り入れたデザインとなった。

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フェラーリの本質である俊敏性と軽快さを融合させるというデザインアプローチを牽引したのは、極めて低いフォルムのロードスターを創造したいという情熱だった。

フェラーリはこれを2本のキャラクターラインが収束するアクセント・デザインによって実現。

ウインドスクリーン上端から後方に向かって下降するサイドウィンドウのカットラインと、低く抑えられたノーズから大胆に立ち上がり、ドア後方のエアインテークへと溶け込む黒いスウェッジライン。

この2本のラインの相互作用によって、ボディ側面のダイナミズムが強調されている。

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「ヘルメットバイザー」効果を生むウインドウ・グラフィックは、1950年代まで遡るフェラーリのオープンコンペティション・バルケッタを思い起こさせ、ブラックの分割ラインは、GTO、F40、F50でも採用されている、おなじみのフェラーリ・スタイリング手法を新解釈したもの。

フロントでは膝下の高さで上下に分けるこの一本の線は、ベルトライン位置を通常よりもはるかに低く設定したような印象を与え、これがJ50をバルケッタへと昇華させるキーポイントとなっている。

ボンネット・セクションは、中央部をより低くし、ホイールアーチの盛り上がりを強調することでフェラーリ・ミッドシップ・スポーツカーならではの力感を際立たせている。

フロントボンネットの2つのカーボンファイバー・エアチャンネルにより、フロントの印象はコンパクトかつシャープになり、ダイナミックなプロファイルのフルLEDのヘッドライトが存在感を際立たせる。

J50は、いくつかの重要な機能的ソリューションによって、エアロダイナミクスを徹底的に追求した。

まず、2基のラジエターは接近して搭載され、フロントバンパーのデザインも見直されている。

ウインドスクリーン上部のフレームは低くなり、エアロフォイル、さらにはリアスポイラーへの気流の増加に貢献している。

洗練されたテール・セクションは、グラフィックデザインテーマと3D要素の巧妙な調和によってデザインされた。

エンジンカバーは透明ポリカーボネート製で、ドライバーとパッセンジャーの頭部を保護する2つのセパレートタイプのロールフープへと視覚的に延長させるために左右が隆起した複雑なフォルムとなった。

その上のロールフープをつなぐブリッジとして装備したエアロフォイルは、1960年代のフェラーリのスポーツプロトタイプ・モデルの最も特徴的な機能とフォルムを見事に再現している。

リアは、当然のごとくアグレッシブで、高ダウンフォースウイング・プロファイル下のクワッド(4灯式)テールライトデザインが、ボディのワイド感を強調している。

また、リア・ディフューザーはジェットエンジンのアフターバーナーからヒントを得たエクストラクターシェイプを採用。

ユニークなデザインの20インチ鍛造アルミホイールは、この限定モデル専用に設計された。

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キャビンではリアのエンジンフードのアウトライン・デザインを採用した特別なトリムのスポーツシートが、特別仕立てであることを強調している。

カーボンファイバー製の硬質タルガトップは、シート後方に収納可能な二分割式。

東京での発表会で展示されたJ50は、スペシャル仕様の3レイヤー・レッド塗装のボディで、インテリアは、ブラックをベースにレッドを配したファインレザーおよびアルカンターラ仕上げとなっている。

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価格は300万ユーロ’(約3億6千万円)で、10台は全車両が顧客に先行で販売され、完売状態だ。