スーパーGT第7戦、GT500クラスはKeePer TOM’Sが今季初優勝!シリーズランクトップに並ぶ

2018 スーパーGT第7戦の決勝レースが10月21日、大分県・オートポリスで開催された。

予選5番手からスタートした1号車 KeePer TOM’S LC500 ニック・キャシディ/平川亮が優勝を果たした。
1号車は選手権ポイントを67に伸ばし、5位フィニッシュした100号車 RAYBRIG NSX-GT 山本尚貴/ジェンソン・バトンに同点で並び、チャンピオンシップの行方は最終戦に持ち越された。

快晴ながら気温17度、路面温度36度と、平年よりやや低い温度で迎えたオートポリス戦。今シーズンも残り2レースとなり、チャンピオンシップの行方を大きく左右する1戦となる。

GT500クラスでは、スタートから36号車 au TOM’S LC500 中嶋一貴が、100号車 RAYBRIG NSX-GT ジェンソン・バトンをパスすると、1号車 KeePer TOM’S LC500 ニック・キャシディも100号車に襲いかかる。

一方でポールポジションからスタートした8号車 ARTA NSX-GT 伊沢拓也は後続を引き離しにかかる。
2番手グリッドスタートの17号車 KEIHIN NSX-GT 小暮卓史は36号車に接近され、防戦一方。
11周目、36号車がターン10で17号車のインに飛び込むと、両車が接触しながらも36号車が前に出て17号車を攻略。。
36号車は更に猛プッシュしながら8号車ARTAを追いかけると、GT300クラスで失速した8号車をホームストレートでパス。
これでトップに浮上する。

チャンピオンシップポイントをリードする100号車 RAYBRIGのジェンソン・バトンは、順位こそ徐々に落としていくも、接触するような無理なバトルは繰り広げず、ひたすらポイントの上積みを目指す堅実な走りを見せて山本尚貴に賭ける走りを披露。

そんななか、36号車はトップに立ってから1周で8号車に対して3秒の差をつけて快走する。

16周目には、予選10番手でスタートした19号車 WedsSport ADVAN LC500 山下健太がまっさきにピットイン。
タイヤに厳しいオートポリスにあって、予選で消耗したタイヤをショートスティントで交換し、ドライバー交代はせずに2ピット作戦を19号車は採用した。

そして迎えた20周目、GT300クラスのスピンによってマシンがグラベルにストップすると、これの撤去のためにセーフティカー(SC)が導入される。

間もなくレースディスタンス3分の1に届こうかというタイミングでのSC導入とあって、25周目にレースがリスタートすると、100号車が真っ先にピットイン。残りのスティントを”NSXの神様”の異名を取る山本尚貴にマシンを託す。
その後もNSX勢は17号車KEIHIN、8号車ARTAが続々とピットに入る。

8号車はピット作業で17号車に順位を奪われてコースに復帰する。

29周目には36号車、1号車のTOM’S勢が同時にピットインし、作業を終えてコースに戻ると、36号車と1号車はKEIHINの前でコースに戻り、アウトラップでも堅調に走って実質の1-2位体制を構築する。

31周目にピット作業をこなしてコースに復帰した38号車 ZENT CERUMO 石浦宏明は、8号車の前に出ることに成功し、さらに先行する17号車を猛追するが、17号車の攻略に手間取り、ラップを無駄に重ねてしまう。
この結果、42周目に2度めのピット作業でドライバーチェンジした19号車は、17号車の前でコースに復帰することに成功。2ピットながらSCにも助けられた形となり、3位を守った。

これでLEXUS勢は1-2-3-4位を独占するレース運びが完成する。

トップをゆく36号車は、残り10周を迎えたところで関口雄飛はリアタイヤのスライド量が増え、残り6周で1号車に先行させる。

シリーズランキングで100号車を追う1号車にとって、ここで優勝することは大きな意味がある。
6位を走る100号車にポイントランキングで並ぶこともあり、レース屋TOM’Sは冷静な判断を下したとも読める。

結果、65周を走りきって1号車が総合優勝を果たし、今季初優勝を飾った。ポイントランキングでも100号車と並んで最終戦に臨むことになった。

2番手には36号車が入り、これも関口雄飛がシリーズランキング3位に浮上。最終戦に向けてLEXUS勢が得意とするツインリンクもてぎに望みを繋げた。(中嶋一貴はWEC参戦でSGT1レース欠場によりポイントランキング4位)

TOM’Sは今季2度めの1-2フィニッシュを果たしている。

スタートからペースが鈍かった19号車は、早めのピットインでタイヤ交換をし、クリアラップを生かして上位を猛追すると、2度めのピット作業を終えても上位を守ることに成功。3位入賞を果たした。

苦しいレースを5位でフィニッシュしたRAYBRIG 山本尚貴/ジェンソン・バトンは、ホンダ勢最上位の5位でフィニッシュ。
ポイントランキングトップを守って最終戦に乗り込む。

日産勢のトップは、24号車 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星明誠が7位に入った。

今季最終戦となる第8戦は11月10-11日、栃木県・ツインリンクもてぎで開催される。
全車ノーウェイトハンデで迎える最終戦は、シリーズチャンピオンを決するガチンコレースになる。