スーパーGT鈴鹿1000KM THE FINAL 、GT500混迷を極めたサバイバルレースはNAKAJIMA RACINGが10年ぶりの優勝

2017 スーパーGT第6戦「インターナショナル鈴鹿1000km The FINAL」が8月27日、三重県・鈴鹿サーキットで決勝レースを迎えた。

真夏の3連戦を締めくくる伝統の一戦「鈴鹿1000km」は今季で終了することもあり、ピットウォーク券やパドックパスが事前に完売するなど、多数の来場者を集め、その歴史に幕を閉じる一戦の行方を見守った。

photo;正木寛之

長丁場のレースは今回も混迷を極め、62周目には#37 KeePer TOM’Sのアウトラップを捉えるべく#38 ZENT がラインをチェンジするとき、後方に居た#36 au TOM’Sが接触するLEXUS勢の同士討ちが発生。この影響でZENTはハーフスピンからコースオフ、大幅に順位を下げる。36も、この接触が危険走行の裁定がくだり、ドライブスルーペナルティを受けて下位に沈んでしまう。

この厳しいレースを制したのは#64 EPSON NAKAJIMA RACING ベルトラン・バゲット/松浦 孝亮だった。

予選4位からスタートしたEPSONは、112周目には#17 KEIHIN 塚越広大に先行される場面などもあったが、147周目に左リアタイヤのパンクチャによってスプーンコーナーでコースオフ。

タイヤバリアにリアを接触してしまい、そのまま復帰を果たせずにリタイヤしてしまう。

これで2位以下に大きなアドバンテージを得たNAKAJIMA RACINGは、実に10年ぶりとなる優勝を、最後の鈴鹿1000kmで掴み取った。

photo;正木寛之

2位には予選12番手から上位を猛追した#23 NISMO MOTUL AUTEC 松田次生/ロニー・クインタレッリが食い込んだ。

photo;正木寛之

次々に戦線離脱していく上位陣を他所に、NISMOは快調に周回を重ね、148周目に3位の#1 DENSO KOBELCO SARD 平手晃平をバックストレートエンドでインを刺してオーバーテイクに成功、2位に浮上し、そのままチェッカーを受けた。
特にレース中にはジェンソン・バトンが印象に残るドライバーとしてクインタレッリの名前が挙げ、「とてもアグレッシブで成長を果たしたドライバーだと思う」と評価される走りを見せた。
この結果、NISMOはシーズンポイントリーダーに踊り出る大殊勲も成し遂げた。

3位は#100 RAYBRIG 山本直樹/伊沢拓也が入った。
予選6番手からスタートしたRAYBRIGは、第2スティントまでは順調に5位を走行していたが、迎えた2度めのピット作業で何らかのトラブルが発生し、14位にまで後退してしまった。

photo;正木寛之

そこから怒涛の追い上げを見せ、最終スティントでは3位を走行する平手との激しいバトルに発展。
ユーズドタイヤでコースに復帰した平手は、グリップダウンに悩まされながらも山本の猛攻を凌いだが、山本にはドリンクが供給されないトラブルが発生しており、脱水症状になりながらバトルを演じていた。

迎えた166周目、平手のグリップの落ちたタイヤでシケインの侵入でラインを膨らませ、そのすきを突いて山本がホームストレートで平手をパス。3位チェッカーを果たした。

脱水症状の山本は表彰台で姿を現さず、伊沢一人が登壇したが、その後に本人の強い希望でポディウムに現れてファンの前に姿を表した。トロフィーを受け取ったあと、医務室に運ばれるという死闘を演じ、最後の鈴鹿1000kmを締めくくった。

平手はその後、タイヤをバトルで使い果たした影響からグリップを失い、デグナー2個目を曲がりきれずにコースオフ、タイヤバリアに一直線に突っ込んでしまい、リタイヤに追い込まれた。

なお、今大会で目玉となったのは、無限の3rdドライバーに起用された元F1王者のジェンソン・バトン。

自身が勤めた第2スティントのピットアウトの際、ファストピットレーンでGT300の#7 Studie BMW M6と交錯してしまい、あわや接触の危機を荒聖治が咄嗟に停止し、事なきを得た。しかしこの結果、アンセーフリリースによるドライブスルーペナルティを課される。

さらに悪循環は断ち切ることはできず、2度めのドライブとなった137周目では、左フロントタイヤにスローパンクチャが発生し、緊急ピットインによってバトンのスーパーGTデビューは終わりを告げた。

チームは16位と低迷した。

また参戦するか?の問にバトンは「まだわからない。ひとつひとつ確実にやっていくだけだから」と語り、今後の名言は避けたが、いつかまたレギュラー参戦してもらいたい。

 

その他の結果は以下の通り

Po No Machine Driver Laps Best Lap Diff.(km/h) Tire WH
1
64
Epson Modulo NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
ベルトラン・バゲット
松浦 孝亮
171 1’52.068 5:51’16.244 DL 6
2
23
MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
松田 次生
ロニー・クインタレッリ
171 1’52.791 12.150 MI 82
3
100
RAYBRIG NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
山本 尚貴
伊沢 拓也
171 1’52.474 15.737 BS 44
4
19
WedsSport ADVAN LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
関口 雄飛
国本 雄資
小林 可夢偉
171 1’51.721 32.852 YH 26
5
24
フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
佐々木 大樹
J.P.デ・オリベイラ
171 1’51.524 34.089 YH 6
6
37
KeePer TOM’S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
平川 亮
ニック・キャシディ
171 1’53.121 36.330 BS 84
7
6
WAKO’S 4CR LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
大嶋 和也
A.カルダレッリ
171 1’53.529 37.012 BS 86
8
8
ARTA NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
野尻 智紀
小林 崇志
171 1’53.247 1’58.410 BS 62
9
36
au TOM’S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
中嶋 一貴
ジェームス・ロシター
170 1’53.201 1Lap BS 88
10
38
ZENT CERUMO LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
立川 祐路
石浦 宏明
169 1’53.043 2Laps BS 82
11
12
カルソニック IMPUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
安田 裕信
ヤン・マーデンボロー
169 1’52.409 2Laps BS 26
12
16
MOTUL MUGEN NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
武藤 英紀
中嶋 大祐
ジェンソン・バトン
169 1’52.532 2Laps YH 14
13
1
DENSO KOBELCO SARD LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
ヘイキ・コバライネン
平手 晃平
168 1’53.243 3Laps BS 72
14
46
S Road CRAFTSPORTS GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
本山 哲
千代 勝正
155 1’52.128 16Laps MI 46
15
17
KEIHIN NSX-GT
Honda NSX GT / HR-417E
塚越 広大
小暮 卓史
146 1’51.997 25Laps BS 36

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次戦、スーパーGT第7戦は10月7-8日にタイ・チャン・インターナショナルサーキットで開催される。