スーパーGT第3戦決勝、GT300クラスは#96 LM CORSAがポールトゥウィンで新田がGT最多勝タイに並ぶ

2018 スーパーGT第3戦の決勝レースが5月20日、三重県・鈴鹿サーキットで開催された。

GT300クラスでは、#96 K-tunes RC F GT3 新田守男/中山雄一がポール・トゥ・ウィンを達成し、今季初勝利を飾った。
なお、新田は前戦の富士ラウンドでARTA M6 GT3 高木真一に許したスーパーGT最多勝利記録に追いつき、すぐさまトップタイに並んだ。

写真提供：正木寛之

この時期らしい爽やかな天候に恵まれた鈴鹿サーキットだったが、計時システムのトラブルによって40分の遅れがウォーミングアップ走行、決勝レースに生じた。
ポールポジションからスタートした#96 K-tunes RC F GT3 新田守男は、トップ14周目には2番手に6秒近くの差を付けて快走していた。
しかしGT500クラスのトラブルによってセーフティカーが導入されると、このビハインドを一気に失ってしまう。
19周目にレースが再開すると、2番手の#0 グッドスマイル 初音ミク AMG 片岡龍也に迫られながらもトップを死守する好走を続ける。

写真提供：正木寛之

レース中盤に差し掛かる頃にはピット・インするマシンが出てくるが、この中でも#0、#18 アップガレージ 86 MC、#25 HOPPY 86MCがタイヤ無交換作戦を敢行。
さらに#61 SUBARU BRZ R&D SPORTSはリアタイヤのみの2本交換。
#96 新田が中山雄一にマシンを託してピットアウトすると、実質6番手にまで順位を下げ、実質トップを行く#0 谷口に大きく差を開けられてしまう。

写真提供：栗原祥光

しかし無交換を採用した#0 谷口は、重いGT3車両でのタイヤ無交換が厳しい状態に陥り、なかなかペースを上げられずにJAF-GTやマザーシャーシ勢に背後を許す。




しかし大ベテラン谷口のブロックラインは冴え渡り、背後に迫った#61 井口らを長時間に渡って巧みにブロックし続ける。
GT3車両の特徴とも言えるストレートスピードを活かして、シケインから最終コーナー立ち上がりで歩のあるJAF-GT勢らをストレートで抑え、コーナーでは微妙なライン取りを行って巧みなブロックラインをトレースして凌いだ。

写真提供：栗原祥光

タイヤ4本交換を済ませていた#96 中山は、この団子状態となった上位陣に徐々に迫ると、残り10周でタイヤが悲鳴をあげる5台を次々とパス。

写真提供：正木寛之

5台を一気に抜き去ってトップに返り咲くと、そのままチェッカーを受けてポール・トゥ・ウィンを達成した。
2013年シーズン以来の勝利となった新田守男は、前戦富士ラウンドで#65 ARAT M6 GT3 高木真一が成し遂げたGTシリーズ単独最多勝利記録に追いつき、またしてもこの2人の記録が並ぶことになった。

写真提供：正木寛之

熾烈な2位争いを続けて巧妙なブロックで凌いでいた#0 谷口は、#96に抜かれたことを皮切りに、残り5周で#61、#25、更には#88 MANEPA LANBORGHINI GT3、#65 LEON AMG GTに次々とパスされ、下位に沈んでしまう。
残り4周、2位を走る#61 井口がDUNLOPコーナーで見せた一瞬の失速に、#25 坪井はチャンスを見逃さずに#61のインを刺してパスすることに成功。
そのまま#25 HOPPY 86 MC 松井孝允/坪井翔は2位に浮上してチェッカーフラッグを受けた。

写真提供：正木寛之

予選4番手からスタートした#61 SUBARU BRZ R&D SPORT山内英輝は、タイヤ無交換作戦を採る下位チームに先行は許したが、ピットは冷静にリアタイヤのみの2本交換を実施。マシンを井口卓人に託してコースに復帰させると、遅れをコースで着実に取り返して2位にまで順位を上げるが、レース最終盤に一瞬の隙を突かれて#25に先行を許してしまい、悔しい3位チェッカーとなった。

■レースダイジェストは以下の通り

■その他の結果は以下の通り

※晴/ドライ(天候/コース)

第4戦は6月30日(土)から7月1日(日)に、タイのチャン・インターナショナルサーキットで開催される。