スーパーフォーミュラ第2戦、決勝レースは関口が気迫の走りで今季初優勝!

全日本選手権スーパーフォーミュラ第2戦が5月19日、大分県・オートポリスで開催された。
前日に中止となった公式予選は、午前のフリープラクティスに併催され、従来のノックアウト方式から計時方式となる措置が採られた。

 

 

しかし前日に引き続きコースは雨に打たれ、各所に水たまりが出来る困難なコンディション。
午後に控える決勝レースを見据えれば、無理はできない難しいコンディションでの予選となった。

3度も赤旗によってセッションは中止され、タイムを出すのも一苦労のセッションとなったが、この結果、ポールポジションは1回目の赤旗前にタイムを計測していた国本雄資(KONDO RACING)が獲得。以下坪井翔(JMS P.MU/cerumo・INGING)、福住仁嶺(TCS NAKAJIMA RACING)が続いた。

 

決勝レースはドライに!

 

予選から4時間30分後に迎えた決勝レースでは、これまでの雨模様が嘘のように止み、強風によって路面は急速に回復していく。スタート時には完全なドライコンディションになった。

 

 

54周で争われる決勝レースでは、スタートでは上位陣は予選グリッド通りの順位で1コーナーを抜ける。
そして1周目を終えると同時に石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)、山下健太(KONDO RACING)、山本(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、大嶋和也(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)がピットインしソフトタイヤに交換してコースに復帰。
直後の3周目、ダニエル・ティクトゥム(TEAM MUGEN)がターン3でコースオフを喫すると、ターン4にマシンを止めてしまう。

この影響でセーフティカーが導入されるやいなや、坪井、福住、中嶋一貴(VANTELN TEAM TOM’S)、ルーカス・アウアー(B-Max Racing with motopark)、塚越広大(REAL RACING)、小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)、ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)、アレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)、平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が一気にピットに入り、タイヤ交換を済ませてピットアウトしていく。

 

一方、ステイアウトしたのはソフトタイヤでスタートした国本、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、牧野任祐。
この時点でピット作業を済ませていたのは4位の石浦を始め、山下、山本、大嶋、福住、坪井、中嶋と続いていた。

8周目にセーフティカーがピットに戻ると、ここから猛プッシュを見せたのが関口だった。
13周目にはトップをゆく国本をオーバーテイクシステムを作動させながら1コーナーでアウトから被せてトップに立つと、その後は1分30秒から31秒の間をキープして後続を引き離すと、14周終了時点には2位とのギャップを5秒突き放し、15周には4位の石浦に対して14秒のビハインドを作る。
石浦はその後、ペースが鈍って後続に追いつかれると、24周目に山本が襲いかかり、5位に後退する。
必至に食らいつく山本だったが、その後もペースを緩めない関口の気迫迫る走りの前に、25周目には31秒差を付けられてしまう。
オートポリスのピットロードでのロスタイムが30秒ほど、そこに作業時間12秒を加えて42秒のビハインドがほしい関口は、32周目には40秒差を築く。

 

この後ミディアムタイヤを装着する関口は、さらにビハインドを築くべく快走を続けると、37周目には45秒以上の差を付けることに成功。
そして迎えた40周目、関口はピットにハンドルを切ると、タイヤ交換のためにピットイン。
チームインパルのスタッフは完璧なピット作業を見せ、関口を13秒1の静止時間でコースに復帰させる。

まだピットに入っていなかった牧野の先行は許したが、関口は山本を抑えて実質トップをキープしたままコースに復帰。

ソフトタイヤで関口を追う山本だったが、関口はミディアムでコンマ数秒の落ちで山本の接近を防ぎ、このままゴールまでマシンを運びきり、今季初優勝、通算6度目の優勝を実力で掴み取った。

2位には粘りのレースを見せて上位を切り崩した山本尚貴が入り、ポイントリーダーを保った。

3位には大嶋和也が入った。今季からチーム体制を一新し、チームの飛躍がかかる大切な1年で、早くも大嶋が2017年第5戦以来の表彰台を獲得し、結果を出したかたちだ。次はテッペンを目指すのみだ。

 

次戦は6月22-23日、宮城県・スポーツランドSUGOで第3戦が開催される。