スターバックスコーヒーってご存じですか?
当サイトに訪れる、意識高い皆様はご存知なことでしょう。
先日、友人との会話で、こんなことを言われました。
「ジブリの映画を観たことない人って、スタバに行ったことない人くらい日本では珍しいよね」
はい、ここに一人、スタバに行ったことない人間がいます。
ちなみにジブリも観ません。このコンボはレッドブック入り出来るのではないかとさえ罵られました。
そんなことではイカンということで、行ってみることにしましたよ。スタバ。
これまで外から見えるスタバといえば、きっとMacBook持ってないと入店を断られたり、iPhoneじゃないと鼻で笑われたり、オサレして行かないと店員から白い目で見られたり、ワンコ連れてないと極寒の寒空のテラス席から追い出されたりするイメージですよ。え?違うの?
オーダーするときだって「野菜マシ」「にんにくマシ」とか呪文を唱えるんでしたよね?
絶対にそうに違いない。
入店を断られる要素が盛り沢山な筆者としては、近づきがたいオーラをまとった店、それがスターバックスコーヒーなのである。
そんな私を気の毒に思ってくれた友人が立ち上がってくれました。
「スタバ行くから、今から出てこい」
パックリ食いつきましたよ。スタバ上等。
ワンコもMacBookもiPhoneもオサレも放棄して、完全アウェーの敵地に乗り込むランボーの決心を固めました。
今回そのバトルフィールドとなるのが、新宿三丁目にそびえる丸井2Fに陣地を構える
いちいち外人が映り込むスタバの図
同行者が言いました。
「ここはスタバの中でも全員がブラックエプロンを着用する特別な店なんだよ」
なにそのジェットストリームアタックしてきちゃいそうな人たちがワンサカいる感じ。
敵を知り己を知れば百戦殆うからず。仕方ないから調べました。
スターバックスで、よりコーヒーの知識を持つ、バイヤー、ロースター、テイスター、そしてコーヒーマスターの中でも、より豊富な知識を蓄えた者に与えられるエプロン。全てのバリスタのコーヒーへの情熱の象徴です。
出典コーヒーセミナー/コーヒー器具 | スターバックス コーヒー ジャパン
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル ふ、ふむふむ。
スタバでブラックエプロンを身につけているのは約1,900名。全国のスターバックスのバリスタは約22,000名ですのでおおよそ12名にひとりの割合。
出典スターバックスコーヒーのコーヒースペシャリストにインタビュー|CAFE@TRIBE
こちとらランボー、1/12ごときの兵士ごときで精鋭を語っていただきたくないものである。
いざ敵地に乗り込む。戦闘開始だ。
入店早々、確かにどいつもこいつもブラックエプロン付けてやがる。
レジで早速天使の笑顔を浮かべる女子ブラックエプロンをまとった女子に会敵。
ふらふらと吸い寄せられそうになったところで同行者が言った。
「先に席を確保した方がいい」
な、なるほど。まずは自陣を構築するのは兵站の基本だよな。
ほどなく機材を置きつつ自陣を確保して、今度こそ相手の懐に飛び込む勇気を固め、レジに突撃。
同行者は涼しい顔してオーダーを済ませる。
途中の会話でも「ソイミルク」とか言っちゃってる。
あーこれは噂に聞いた「野菜マシ」だな。いちいち横文字を使いやがって。
さらには横で「フラペチーノ」とか言っちゃってる輩もいる。
間違いなく「にんにくマシ」頼みやがった。
とか思っていたら私の番だった。
そこで初めてメニューを見た。
敵を知る事を忘れてた。はい現在、頭の中は真っ白です。
ここで気付いた。
同行者。はい今回誘って頂いた方。
ニヤニヤしてやがる。
そう。こいつも敵だった。
そんなことには負けてられない。ここでランボー奮い立ちました。
「えーと普通のコーヒーで良いんですけど、甘すぎなくて良いんです」
敵にも敬語のランボー。
ブラックエプロンの天使 敵は何やら豆の話をしはじめた。
さっぱりアタマの中に入ってこない単語を羅列されて、あーでもないこーでもないと着実に私のヒットポイントを奪っていく。
言っとくけど、山田錦とか五百万石、雄町なら知ってるぞ。
いやまぁ適度な苦味があれば良いってことで、あとはブラックエプロンに丸投げ。
「ミルクはどうしますか?」
あってもいいな。
「ソイミルクは、それ自体の甘みもあるのでオススメです」
出たな野菜マシ。オススメなら受けて立とう。
「じゃソイミルクをつゆだくで」
これでオーダーは完了した。
のかと思いきいや、更に追い打ちをかける質問。
「サイズはどうしましょう」
メニューをみたら「Short」「Tall」「Grande」「Venti」とある。
S、M、L、XLとか並、大盛、アタマの大盛、特盛と何が違うんだ。
出来る男を装うべくランボー、一番大きい「Venti」を選択。
がしかし、これが後ほど戦いを苦しめる要素になろうとは。
何はともあれ、これでひと通り終わったららしく、横に行って出来上がりを待てと言われる。
なにやら札まで持たされて、別のブラックエプロンの天使ちゃん 敵がバリスタマシンを操作してコーヒーを入れる。
盛大にスチームを出し、人がこれから飲むコーヒーに毒素注入。
その毒を笑顔で私に付きだして札を奪っていった。
後は放置である。勝手に陣地に帰れということだな。さすがセルフサービスの店。
金払った後はコーヒーとは裏腹に冷たいものである。
ややグッタリして席に戻ると、スパイが引き続きニヤニヤしてた。
ニヤニヤというか、肩で嘲笑ってた。
「どーだった?」と聞かれたので、「ちょろいもんだ」と答えときました。
ハッタリは重要だけど、この時すでにヒットポイントほぼゼロ。ということで補給である。
普段からセブンカフェのコーヒーに慣れ親しんでいる筆者の舌を侮るべからず。
まぁ気を取り直して、スタバ謹製コーヒーを一口飲む。
程よい苦味をソイミルクとかいう野菜マシの香りが蓋をして、なんともまろやかな仕上がり。
さらには甘みが程よい柔らかささえ感じる。
なるほど、なかなか美味しいじゃないか。
眼下に見える新宿の喧騒を他所に、店内は静かに時間が過ぎていく。
しかしここで置き土産のように炸裂するコーヒー。
よくよく考えたらホットコーヒー590mlとか飲んだこと無い。
今さらながらサイズを後悔した。
しかも何ですか、店内で飲むならレシート持参でお代わり100円だっていうじゃん?
クソが、またハメられた。
とにかく先は長い。590mlである。普通のカップにすれば3杯分はあるだろうか。
こうしてスタバとのアツい初戦を終えた。
数々の装備を放棄して戦った割には善戦だったのではないかと一人勝利宣言。
実はまだ行ったこと無いナショナルチェーンは山ほどある。
次の挑戦者をコーヒー飲みながら探すことにしよう。