ステレオタイプニューズ

スーパーフォミュラ第3戦、山本尚樹が逆転優勝で今季2勝目

2018 全日本選手権スーパーフォーミュラ第3戦の決勝レースが5月27日、宮城県・スポーツランドSUGOで開催された。

セーフティカーの導入により、いち早くピット作業を済ませた#16 TEAM MUGEN 山本尚貴が逆転で優勝を果たした。

 

気温26度、路面温度41度で、時折雲が太陽を隠すものの、概ね晴れで迎えた決勝レースは、決勝前のウォーミングアップ走行でストップした車両の回収に時間が割かれ、定刻より4分遅れでスタート。

レッドシグナルが消えた瞬間、抜群のスタートを見せたのが4番手スタートの#2 JMS P.MU/CERUMO・INGING 国本雄資だったが、ポールポジションからスタートした#5 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 野尻智紀、2番手の#18 carrozzeria Team KCMG 小林可夢偉、3番手の#20 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 平川亮らは巧みにラインを変え、トップ集団に順位の変動は起きなかった。

11番手からスタートした#3 KONDO RACING ニック・キャシディが、5周目で早くもピットインを済ませると、ソフトタイヤに交換してレースに復帰する。

トップを行く野尻は、後方に迫る小林を抑えながら集会を重ねていたが、14周目に小林が1コーナーで野尻を捉えてトップに立つと、その周だけで1.3秒もの差を付けて2位以下を引き離しにかかる。

小林可夢偉、念願のスーパーフォーミュラ初優勝に向けて視界良好と思われた矢先、#50 B-max Racing team 千代勝正と#37 VANTELIN TEAM TOM’S ジェームス・ロシターが馬の背コーナーで接触してコースアウトすると、両者のマシンはグラベルでストップする。この影響でセーフティカーが導入。

タイミングが悪いことに小林をターン5でセーフティカーがキャッチアップ。

対象的に、セーフティカー先導の前に#16 TEAM MUGEN 山本尚貴を始め、#36 VANTELIN TEAM TOM’S 中嶋一貴、#17 REAL RACING 塚越広大らがピットイン。

1ピット2スペックタイヤ装着が義務付けられた決勝レースでの作業を済ませると、山本は6位で隊列に復帰することに成功する。




これで苦しくなったのがトップの可夢偉を始めとするステイアウト組。
昨年の関口雄飛が見せた勝利の再現を小林が果たすかと期待が高まったが、搭載燃料が厳しくなった小林は、44周目にピット・インす。しかし山本には30秒のマージンしか築けず、さらに左リアタイヤ交換に手間取ったことから、コースに復帰したときは11位にまでダウンしてしまう。

これで実質トップに立った山本は、68周を無事に走りきってトップチェッカーを受けた。
鈴鹿戦からの今季2勝目で、自身としても鈴鹿以外での初勝利を飾った。

レース序盤で早めのピット作業にかかったキャシディは、レース終盤に燃料が足りなくなって中嶋一貴のプッシュを受けたが、順位を守りきって2位チェッカーを受けた。以下、中嶋一貴が表彰台を獲得した。

レースダイジェストは以下の通り

その他の結果は以下の通り

WEATHER: Fine  COURSE : Dry
SUGO INTERNATIONAL RACING COURSE(3.704256km)
Pos. No. Driver Team/Type Laps Time Delay Ave.Km/h Best Time
1 16 山本 尚貴
Naoki Yamamoto
TEAM MUGEN SF14
Honda HR-417E
68 1h26’22.912 198.71 174.960km/h 1’08.449
2 3 ニック・キャシディ
Nick Cassidy
ORIENTALBIO KONDO SF14
TOYOTA RI4A
68 1h26’32.336 9.424 174.642km/h 1’08.393
3 36 中嶋 一貴
Kazuki Nakajima
VANTELIN KOWA TOM’S SF14
TOYOTA RI4A
68 1h26’33.023 10.111 174.619km/h 1’08.525
4 7 トム・ディルマン
Tom Dillmann
UOMO SUNOCO SF14
TOYOTA RI4A
68 1h26’44.358 21.446 174.239km/h 1’07.960
5 64 ナレイン・カーティケヤン
Narain Karthikeyan
TCS NAKAJIMA RACING SF14
Honda HR-417E
68 1h26’44.968 22.056 174.219km/h 1’08.625
6 18 小林 可夢偉
Kamui Kobayashi
KCMG Elyse SF14
TOYOTA RI4A
68 1h26’48.926 26.014 174.086km/h 1’07.781
7 5 野尻 智紀
Tomoki Nojiri
DOCOMO DANDELION M5S SF14
Honda HR-417E
68 1h26’51.849 28.937 173.989km/h 1’08.441
8 4 山下 健太
Kenta Yamashita
ORIENTALBIO KONDO SF14
TOYOTA RI4A
68 1h26’55.358 32.446 173.871km/h 1’08.822
9 20 平川 亮
Ryo Hirakawa
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14
TOYOTA RI4A
68 1h26’55.951 33.039 173.852km/h 1’08.396
10 6 松下 信治
Nobuharu Matsushita
DOCOMO DANDELION M6Y SF14
Honda HR-417E
68 1h26’56.670 33.758 173.828km/h 1’07.391
11 1 石浦 宏明
Hiroaki Ishiura
JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14
TOYOTA RI4A
68 1h26’57.503 34.591 173.800km/h 1’07.372
12 17 塚越 広大
Koudai Tsukakoshi
REAL SF14
Honda HR-417E
68 1h27’03.366 40.454 173.605km/h 1’07.894
13 19 関口 雄飛
Yuhi Sekiguchi
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14
TOYOTA RI4A
68 1h27’03.473 40.561 173.601km/h 1’06.300
14 65 伊沢 拓也
Takuya Izawa
TCS NAKAJIMA RACING SF14
Honda HR-417E
67 1h26’36.690 1 Lap 171.930km/h 1’08.842
15 8 大嶋 和也
Kazuya Oshima
UOMO SUNOCO SF14
TOYOTA RI4A
67 1h27’13.987 1 Lap 170.705km/h 1’08.634
以上完走
2 国本 雄資
Yuji Kunimoto
JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14
TOYOTA RI4A
46 1h01’21.573 22 Laps 166.620km/h 1’08.529
50 千代 勝正
Katsumasa Chiyo
B-Max Racing SF14
Honda HR-417E
15 17’51.634 53 Laps 186.659km/h 1’09.442
37 ジェームス・ロシター
James Rossiter
VANTELIN KOWA TOM’S SF14
TOYOTA RI4A
15 17’52.157 53 Laps 186.568km/h 1’09.300
15 ダニエル・ティクトゥム
Daniel Ticktum
TEAM MUGEN SF14
Honda HR-417E
14 18’16.397 54 Laps 170.280km/h 1’09.331

ベストラップ: 19 Yuhi Sekiguchi   1’06.300  58/68  201.136km/h
SC導入 14:42:19 ~ 14:56:46

※No.65の車両は、ウォームアップ走行において、全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則第21条12.(ピットアウト時の安全確認違反)により、罰金50,000円のペナルティが科され、及び訓戒とした。

第4戦は、7月7日(土)~8日(日)に、富士スピードウェイにて開催される。