2018 全日本選手権スーパーフォーミュラ第3戦が5月26日、宮城県・スポーツランドSUGOで開幕し、公式予選が開催された。
#5 DOCOMO TEAM DANDELION 野尻智紀がコースレコードを更新する1分04秒694でポールポジションを獲得した。
2位に0.247差を付けるタイムで、今日のスーパーフォーミュラでは大差を付けたといって良い好タイムを記録した。
快晴に恵まれた公式予選。#65 TCS NAKAJIMA RACING 伊沢拓也が午前の公式練習でクラッシュを喫して出走が叶わず、最後尾スタートが確定した。
全車ミディアムタイヤ制限のかかる予選Q1、#1 JMS P.MU/CERUMO INGING 石浦宏明が残り12分で1分05秒872のタイムでコースレコードを記録すると、直後に#6 DOCOMO TEAM DANDELION 松下信治が1分05秒872でレコードタイムを更新。
しかしセッション残り1分25秒で赤旗が提示される。
#7 UOMO SUNOCO TEAM LE MANS トム・ディルマンがSPコーナーでコースアウトし、マシンを戻せなかった影響によってQ1は中断された。
マシンを撤去し、残り2分20秒から再開されたQ1では、#50 b-Max Racing team 千代勝正が14位でギリギリ通過すると、15番手に終わった#4 KONDO RACING 山下健太がノックアウトされてQ1セッションが終了。
しかしここで事件が勃発する。
5番手につけていた#19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 関口雄飛のベストタイムが赤旗掲示後の計測だったとして、Q1セッション後にタイムが抹消されたのだ。
関口はQ1で出していたベストを見て、赤旗後にはコースインしたものの、アタックラップは行わなかったために16番手に後退し、Q1敗退が告げられる。
これには星野チーム監督は怒りをあらわにしてコントロールタワーに詰めかけるも、抗議は聞き入れられることはなく、関口のQ2への出走は叶わなかった。
その他、大嶋和也、ジェームス・ロシター、トム・ディルマンがQ1敗退に。
重苦しい空気を含んで迎えた予選Q2では、残り2分で石浦が1分04秒882でトップに立ったものの、直後の残り1分30秒で松下が1分04秒842で更新し、トップに躍り出る。
このタイムはチェッカー後も更新されることなく、松下がQ2トップ通過を果たした。
ポールポジションを決する予選Q3では、松下がいち早くコースインしてじっくりタイヤを温める作戦を採るが、他陣営は残り6分を切ったところでコースイン。
#20 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 平川亮が1分04秒985をマークしてトップに立ったが、#5 DOCOMO TEAM DANDELION 野尻智紀が1分04秒694でコースレコードを叩き出すと、このタイムによって野尻のポールポジションが確定した。
野尻は先々週のスーパーフォーミュラ第2戦、先週のスーパーGT第3戦と、3大会連続でポールポジションからのスタートを決めた。
特に第2戦オートポリスでは濃霧によってレースが中止されたので、その憂さも明日の決勝レースにぶつける走りを期待したい。
2番手には#18 carrozzeria Tema KCMG 小林可夢偉が続き、3番手には平川亮が続いた。
なお、石浦はSPコーナー立ち上がりでハーフスピンを喫し、タイヤをロックするブレーキでマシンを立て直すことには成功したが、タイムを記録することは出来ずに8番手に沈んだ。
■その他の結果は以下の通り
WEATHER: Fine COURSE : Dry SUGO INTERNATIONAL RACING COURSE(3.704256km) | |||||||
Pos. | No. | Driver | Team/Type | Q1 | Q2 | Q3 | |
1 | 5 | 野尻 智紀 Tomoki Nojiri | DOCOMO DANDELION M5S SF14 Honda HR-417E | 1’05.654 | 1’04.938 | R 1’04.694 | |
2 | 18 | 小林 可夢偉 Kamui Kobayashi | KCMG Elyse SF14 TOYOTA RI4A | 1’05.659 | 1’04.941 | 1’04.941 | |
3 | 20 | 平川 亮 Ryo Hirakawa | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 TOYOTA RI4A | 1’05.714 | 1’05.021 | 1’04.985 | |
4 | 2 | 国本 雄資 Yuji Kunimoto | JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14 TOYOTA RI4A | 1’05.330 | R 1’04.901 | 1’04.986 | |
5 | 6 | 松下 信治 Nobuharu Matsushita | DOCOMO DANDELION M6Y SF14 Honda HR-417E | 1’05.365 | R 1’04.842 | 1’05.048 | |
6 | 16 | 山本 尚貴 Naoki Yamamoto | TEAM MUGEN SF14 Honda HR-417E | 1’05.372 | 1’05.173 | 1’05.313 | |
7 | 36 | 中嶋 一貴 Kazuki Nakajima | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 TOYOTA RI4A | 1’05.774 | 1’05.041 | 1’05.498 | |
8 | 1 | 石浦 宏明 Hiroaki Ishiura | JMS P.MU/CERUMO・INGING SF14 TOYOTA RI4A | 1’05.488 | R 1’04.882 | 1’12.781 | |
9 | 15 | ダニエル・ティクトゥム Daniel Ticktum | TEAM MUGEN SF14 Honda HR-417E | 1’05.755 | 1’05.256 | ||
10 | 4 | 山下 健太 Kenta Yamashita | ORIENTALBIO KONDO SF14 TOYOTA RI4A | 1’05.886 | 1’05.286 | ||
11 | 3 | ニック・キャシディ Nick Cassidy | ORIENTALBIO KONDO SF14 TOYOTA RI4A | 1’05.702 | 1’05.377 | ||
12 | 17 | 塚越 広大 Koudai Tsukakoshi | REAL SF14 Honda HR-417E | 1’05.763 | 1’05.497 | ||
13 | 50 | 千代 勝正 Katsumasa Chiyo | B-Max Racing SF14 Honda HR-417E | 1’05.844 | 1’05.562 | ||
14 | 64 | ナレイン・カーティケヤン Narain Karthikeyan | TCS NAKAJIMA RACING SF14 Honda HR-417E | 1’05.743 | 1’05.584 | ||
15 | 8 | 大嶋 和也 Kazuya Oshima | UOMO SUNOCO SF14 TOYOTA RI4A | 1’05.920 | |||
16 | 19 | 関口 雄飛 Yuhi Sekiguchi | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 TOYOTA RI4A | 1’06.063 | |||
17 | 37 | ジェームス・ロシター James Rossiter | VANTELIN KOWA TOM’S SF14 TOYOTA RI4A | 1’06.091 | |||
18 | 7 | トム・ディルマン Tom Dillmann | UOMO SUNOCO SF14 TOYOTA RI4A | 1’07.239 | |||
以上予選通過 | |||||||
19 | 65 | 伊沢 拓也 Takuya Izawa | TCS NAKAJIMA RACING SF14 Honda HR-417E | 出走せず |
■予選ダイジェストは以下の通り
決勝レースは5月27日、14時15分にスタートする。
SUGO戦3連覇のかかる関口にとって16番手と厳しいスタートポジションとなってしまったが、自他ともに認めるこの地は関口が得意とするコース。明日の全力の巻き返しに期待がかかる。