2018 スーパーGT第7戦の決勝が10月21日、大分県・オートポリスで開催された。
予選10番手からスタートした96号車 K-tunes RC F GT3 新田守男/中山雄一が、レース序盤からハイペースで走り続けて上位を切り崩していくと、中山はレース後半に入ってもなおペースを上げる走りを見せ、いつの間にかトップまで浮上。
ピット作業をこなして新田にチェンジしてもトップを譲ることなくコースに復帰。そのままトップチェッカーを受けてGT300クラス優勝を果たした。
新田守男は20勝目をマークし、GT最多優勝回数で高木真一に再び並んだ。
大分県・オートポリスは快晴で決勝レースを迎えたが、気温17度、路面温度36度と、各陣営のタイヤ戦略の幅が難しくなるコンディション。
ポールポジションからスタートした25号車 HOPPY 86 MC 坪井翔は、トップ28周目にピットに入ると、フロントタイヤの摩耗が激しく、前輪2本の交換でコースに復帰。
対して同時にピットに入った61号車 R&D SPORTS SUBARU BRZは4本交換。5号車 マッハ車検 MC86 Y’s distractionもトップ33周目にピットに入ると、タイヤ4本交換でピットを後にし、前をゆく25号車の猛追に入る。
25号車 松井孝允は苦しみながらも5号車 平木湧也、10号車 GAINER TANAX triple a GT-R 星野一樹を抑えていたが、10号車はトップ44周の1コーナーで5号車をパスし、25号車に襲いかかろうとした矢先、アウトラップを走っていた55号車 ARTA Mと GT3 ショーン・ウォーキンショーと25号車が交錯し、25号車はスピンを喫してレースを終わらせてしまう。
この隙に10号車は難なく25号車をパス。
しかし思わぬ伏兵がトップを快走する。
10位グリッドからスタートしたK-tunes RC F GT3 中山雄一は最初のスティントを引っ張ってトップに立つと、その後もプッシュし続けてスティント後半でも更にタイムアップする快走を見せる。トップ44周目にピットに入って新田守男にドライバーチェンジすると、実質2位以下に大きな差を保ったままコースに復帰。
荒れる2位以下の争いに、淡々と周回を続ける今年51歳の大ベテラン新田守男は、そのまま危なげなくチェッカーフラッグを受けた。
かつての盟友、高木真一のGT最多勝利20勝に再び並んだ。
2位には87号車 LEAGAL FRONTIER HURACAN GT3 佐藤公哉/元嶋佑弥組が続き、荒れたレースにあって着実に順位を上げてきた。
3位には、予選5番手からスタートしたModulo KENWOOD NSX GT3 道上龍/大津弘樹が入った。
レース終盤には11号車 GAINER TANAX GT-Rとの熾烈な3位争いに発展。
残り4周で1コーナーのブレーキ勝負に持ち込み、11号車のインを刺して接触しながらも3位を奪取。
このままチェッカーを受けて3位表彰台をもぎ取った。
大津は前戦SUGO大会でもチェッカー直前の大逆転をしており、成長著しい若手の一人として揺るぎない実力を今回も発揮した。
今季最終戦となる第8戦は11月10-11日、栃木県・ツインリンクもてぎで開催される。
全車ノーウェイトハンデで迎える最終戦で、シリーズチャンピオンを決するガチンコレースになる。
混沌とするGT300クラスでは、96号車もチャンピオン争いに加わり、激しい接戦が繰り広げられるだろう。
