トヨタ自動車が2017年から自動車の世界ラリー選手権(WRC)に復帰する方針であることが26日、複数の関係者が明らかにした。
30日に東京都内で開かれる同社のモータースポーツ活動発表会で公表する模様。
これまでトヨタは、FIAが主催する二つ以上のレースに平行して出場したことはないが、WECとWRCを両立させると見られている。
WRCには欧州などで販売している小型車「ヤリス」(日本名ヴィッツ)で参戦する方針。
ドイツに拠点を置くトヨタのモータースポーツ子会社「トヨタモータースポーツ有限会社」(TMG)がヤリスをベースに専用マシンを開発し、今年から本格的なテストを実施する。
ドライバーも昨年末までに選定を終えており、当面は外国人選手となる計画。
トヨタは1973年のWRC発足から散発的に参戦し、93、94、99年と間にファラクチャーズ王座に輝くなど黄金時代を築いた。
しかしF1参戦を機に99年限りでWRCから撤退し、今回18年ぶりの復帰となる。
WRCはF1などと同じく、国際自動車連盟(FIA)が管轄する世界選手権。
公道を使ったモータースポーツの最高峰で。市販車をベースとしたマシンで競うため、量産車への技術の応用や、販売促進への効果が大きい。
今季はフォルクスワーゲン(VW=独)、シトロエン(フランス)、現代(韓国)などが参戦している。