2017年 全日本選手権スーパーフォーミュラの最終戦となる第7戦が10月30日、三重県・鈴鹿サーキット(5.807km)で決勝レース2が開催された。
最終戦のレースフォーマットは2レース制で、午前にレース1(19周110.333km、タイヤ交換義務なし)、午後にレース2(35周203.245km、晴天時1回以上のタイヤ交換義務あり)が実施された。
晴天に恵まれた鈴鹿サーキットで迎えた決勝レース2では、ポールポジションからスタートした#1 P.MU/CERUMO.INGING 石浦宏明選手を#41 DOCOMO TEAM DANDELION ストフェル・バンドーン選手がターン1までにオーバーテイクを果たしてトップに立つ。
#2 P.MU/CERUMO.INGING 国本雄資選手もスタートに失敗し、6位まで順位を落としてしまう。
タイヤ交換義務のあるレース2では、オープニングラップ終了時と翌周までに9人の選手がピット・インし、タイヤ交換と給油をするチームが出る中、トップを快走するバンドーン選手と石浦選手は17周目に同時にピット・インするが、順位を変えることなくピット作業を消化。
チャンピオンを狙うポイントリーダーの国本選手は24周目にピットインするが、このときにスプーン出口でクラッシュした#11 REAL RACING 伊沢拓也選手の影響でセーフティカーが出動するという際どいタイミングだった。
7位で隊列に復帰した国本選手は、この後にもホームストレートで#16 TEAM 無限 山本尚樹選手と#7 SUNOCO TEAM LE MANS ナレイン・カーティケヤン選手が接触し、山本選手がストップしてしまい、2度めのセーフティカーが出動。
32周めでのレース再開では、シリーズチャンピオンの可能性を残す#36 VANTELIN TEAM TOM’S アンドレ・ロッテラー選手がリスタートで石浦選手のオーバーテイクに成功し、2位に浮上するとバンドーン選手を猛追する。
しかし素晴らしいディフェンスを見せるバンドーン選手がトップチェッカーを果たして、S-パーフォーミュラ最終戦を優勝で飾った。
ロッテラー選手は2位フィニッシュとなり、シリーズチャンピオンに一歩届かず。
国本選手は接触で順位を落とす上位陣をよそに確実な走りを見せ、最終的には6位でフィニッシュする。
直接のライバルになっていたポイントランキング2位の#20 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 関口雄飛選手が8位に沈んでしまったため、2016年間シリーズチャンピオンを確定させた。
また、この結果でP.MU/CERUMO.INGINGのチームのシリーズタイトルも確定した。
レース後の国本選手インタビュー
「ほんと一年間戦い抜いて、すごく疲れた。まず第1レースを勝たないと望みがなくなると思って臨んだ1レースではスタートを決められ、優勝でき、第2レースではスタートにつまずいてしまったけど、周りの状況を見ながらレースをし、1日で良いことも悪いこともあったけど、最終的にチャンピオンに慣れて嬉しい。今週はずっとボクに流れがきていた感じで、やること全部うまくいった。これは絶対にチャンピオンを取ってやると思っていた。セルモで6年間走っているけど、ようやくこうしてチームタイトルも取れて、いつもどんなときも支えてくれるし、駄目なときも次のレースのためにメカニック・エンジニアがいつも良い車を君美してくれた。みなさんのおかげです。今日はお父さんが見に来てくれていて、小さいときからお父さんにカートを教えてもらえて、お父さんの前で最高のレースができ、チャンピオンが取れて嬉しいし、つらいときもたくさんのファンの皆さんの応援のお陰で頑張れた」
立川祐路監督インタビュー
「昨年、石浦がシリーズチャンピオンを取って、残念ながらチームタイトルを逃したけど、今年は両方を取ることが出来た。昨年、今年と調子の良さはドライバーは勿論、スタッフ全員の頑張りがあるので、ここに来れて良かった。チームが一つになっていて、他のチームも全チーム手強い相手なので、そのなかでトップを取るのは大変だけど、一丸になって取れた。應援してくれた方もありがとうございます」
レース2 その他の結果は以下の通り
レース2 サマリー
2016年ドライバーチャンピオン 国本雄資選手 チームチャンピオン P.MU/CERUMO・INGING立川祐路監督 記者会見