FIA 世界耐久選手権 富士6時間レース決勝 トヨタTS050HYBRIDが荒天レースを制して1-2フィニッシュ

FIA 世界耐久選手権第7戦富士6時間レースが10月14日、静岡県・富士スピードウェイで決勝レースを迎えた。

秋雨前線の影響で雨と霧が立ち込め、6度のセーフティカー、2度の赤旗中断が出される混乱したレースになったが、LMP1クラスではTOYOTA GAZOO RACING TS050 Hibrid 8号車が今季3勝目の優勝を掴み、7号車も2位に入って1-2フィニッシュを達成した。

生憎の天気ながら、富士スピードウェイに詰めかけた多数のファンは、スタート前のグリッドウォークでも長蛇の列を作って、選手のサインをもらうなど、サーキットは熱気に包まれた。

決勝レースは11時にスタートしたものの、セーフティカー先導でコンディションの回復を見ながら徐々にペースを上げ、6周目にグリーンフラッグが振られる。

レース序盤は2号車ポルシェ919Hybridがリードする展開で、2位の8号車に対して12秒以上の大差を付けていたが、濃霧がサーキットに立ち込めた28周目、赤旗に阻まれてビハインドを失う。
レース戦略にも違いがあり、この時点で1回目のピット作業を済ませていなかった2号車ポルシェ919Hybridが、レース再開後にピットに入ると、首位を8号車に奪われると、3番手を走っていた1号車ポルシェ919Hybridも、実質的なオープニングラップとなった6周目に7号車と接触して破損したフロントカウルを交換し、作業に時間がかかって4位に転落。

このすきにTOYOTA勢は1-2体制を確立し、レースをリードし始める。
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2時間経過した頃、8号車のトヨタは2位の7号車に対して19秒のビハインドを作り、さらに3位の1号車には47秒ものギャップを作っていた。
しかし14時20分、この日3度めのセーフティカーランになると、1号車がルーティン作業でコース復帰する傍ら、7号車はワイパーが動かなくなるトラブルに加え、ステアリングも交換する作業を実施したため、2番手の座を8号車に献上してしまう。

しかしセーフティカーランが開けると、2番手の1号車と3番手の7号車の間で激しいバトルが勃発。

リスタート時のLMP2クラスのクラッシュによって、直後にセーフティカーランが再開されたが、6度目のリスタートを迎えると、7号車と8号車のトヨタ勢は、ピット作業の戦略で前を走っていた1号車のポルシェをかわし、すぐさま1-2体制を再構築する。

スタートから4時間を迎える頃、8号車は友軍の7号車をパスすることに成功し、トップに立ち、さらにリードを広げてレースをリード。

トヨタ優勢でレースは展開したが、その後霧が徐々に濃くなっていき、4時間20分を迎えた頃に、この日2度めの赤旗が提示され、各車はホームストレート上にストップする。

濃霧の中断は1時間以上に渡ったが、16時50分にレース再開を伝えるアナウンスが出ると、ドライバーたちはマシンに戻って待機したが、リスタートまで5分を迎えたところでテキスト情報によってレース再開は無くなった旨の発表がなされ、そのままレースは終了した。

この結果、赤旗中断のままレースは終了し、8号車と7号車が1-2フィニッシュを飾り、セバスチャン・ブエミのシリーズタイトルをつなぎとめることに成功。
3位は1号車、4位には2号車が続いた。
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LMP2クラスでは、スタート直後からレースをリードした31号車ヴァイヨン・レベリオン オレカ07・ギブソンが勝利し、今季2勝目をマーク。

LM-GTEプロクラスでは、51号車AFコルセ フェラーリ488 GTEが、ポールポジションも獲得したポルシェ911 RSR勢を抑えてクラス優勝を飾った。

LM-GTEアマクラスでは、ル・マン凱旋レースとなり、ポールポジションだった澤圭太を擁するクリアウォーター・レーシングだったが、レース中盤に54号車スプリット・オブ・レース フェラーリ488 GTEにかわされてしまい、勝利をつかむことはできなかった。

レースダイジェスト