スーパーGT開幕戦決勝、GT300クラスはK-tunesが地元で今季初戦を制する

2019年シリーズ開幕戦の決勝レースが4月14日、岡山県・岡山国際サーキットで開催された。

雨に翻弄された決勝レース、GT300クラスでは多重クラッシュが多数発生し、2度の赤旗中断を挟んでレースの中止が発表された。
この結果、2位スタートの96号車 K-tunes RC F GT3 新田守男/坂口晴南組が地元で今季1勝目を飾る幸先の良いスタートを切った。
新田は通算勝利数21勝をマーク。2位の高木を抑えて単独最多勝利数を伸ばした。

昼ころから降り始めた雨は、予想を覆してフルウェットになるまでにコースを濡らした。
この影響でレースはセーフティカー先導でスタートするが、4周目にセーフティカーがピットに戻り、レースがスタートする。

ポールポジションからスタートした55号車 ARTA NSX GT3 高木真一を、96号車 K-tunes RC F GT3 新田守男がバチバチに追い立てる。
しかしベテラン2人のバトルはクリーンで、難しいコンディションにも関わらずに接触しそうで接触しない熱い走りを披露。
これぞ国内最高峰にふさわしいバトルを展開するが、25号車 HOPPY 86 MC 佐藤公哉がオーバースピードからテールスライドを起こしてマシンのコントロールを失うと、後続の5号車 ADVICS マッハ車検 MC86 坂口夏月に接触。この影響でセーフティカーが導入される。

11周目にレースは再開されると、2コーナーで失速した55号車を、立ち上がりでイン側から96号車が抜き去ると、そのまま新田がトップに浮上する。

しかし13周目、10号車 GAINER TANAX triple a GT-R 星野一樹が他車に接触すると、モスエスでクラッシュを喫し、これに後続の33号車 エヴァRT初号機 X Works GT-R マーチー・リー、7号車 D’station Vantage GT3 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが巻き込まれる多重クラッシュに発展。3度めのセーフティカーが導入されてしまう。さらに14周目には赤旗が提示され、レースは中断。

抜かれた高木は赤旗中断中、「やはりラリー経験者の新田さんはこのコンディションで強い。けど次は抜き返します」と語ると、セーフティカーランの後、20周目にレースは再開。
高木は必至に新田に食いついていくも、24周目にはGT500でトラブルが発生し、またしてもセーフティカーが導入され、32周目には2度めの赤旗が提示される。

しばらく中断したが、コンディションは回復するどころか悪化していく一方とあり、レースコントロールはレースの終了を決断し、96号車 K-tunes RC F GT3 新田守男/坂口晴南組のチーム地元優勝が確定した。
坂口はGT300クラスデビューウィンとなったが、出番が無いままの初優勝に困惑気味。しかし予選を通じての結果とあり、チームに貢献できたのは評価されるポイントだろう。

なお、レースディスタンスの75%に到達しなかったため、チャンピオンシップポイントは半分が付与された。

 

2位には55号車 ARTA NSX GT3 高木真一/福住仁嶺組が入った。

3位には52号車 埼玉トヨペットGB マークX MC 脇阪薫一/吉田広樹が、56号車 リアライズ 日産自動車大学校 GT-Rからのプレッシャーに晒され続けながらも順位を守りきって表彰台を守った。
岡山トヨペット、埼玉トヨペットの2台が表彰台に乗ることとなり、新田の最多勝を脇坂が手厚く祝っていたのが印象的だった。

初戦の終了から2週間後に迫る第2戦。
ゴールデンウィークまっただ中の5月3-4日に開催される舞台となる富士スピードウェイは高木も得意とするコースとあり、最多勝争いもまだまだ続きそうな予感がするが、500kmの長丁場レースをいかに戦うか、各陣営の思惑に注視したい。

レースハイライトは以下の通り

その他の結果は以下の通り
■編集中

 

 

写真提供:正木寛之