スーパーGT第3戦決勝、GT500クラスは#8 ARTAがポールトゥウィンで今季初勝利

2018 スーパーGT第3戦の決勝レースが5月20日、三重県・鈴鹿サーキットで開催された。

GT500クラスでは、#8 ARTA NSX-GT 伊沢拓也/野尻智紀がポール・トゥ・ウィンを達成し、今季初勝利を飾った。

写真提供:正木寛之

この時期らしい爽やかな天候に恵まれた鈴鹿サーキットだったが、計時システムのトラブルによって40分の遅れがウォーミングアップ走行、決勝レースに生じた。
決勝レースでは、序盤はポールスタートの#8 ARTA NSX-GT 伊沢拓也が、2位の#100 RAYBRIG NSX-GT ジェンソン・バトンを大きく引き離すことに成功するが、14周目に立体交差先で#39 DENSO KOBELCO SARD ヘイキ・コバライネンのマシンがスピンしてしまい、マシンをストップさせる。

写真提供:栗原祥光

コースに残ってしまったマシンを回収するためにセーフティカーが導入されると、10秒まで開いていた2位との差がリセット。
しかし19周目にレースがリスタートすると、伊沢は抜群のリスタートを決め、またしても2位以下を突き放す走りをみせる。
このまま快走が続くと思われた矢先の25周目、今度はデグナーカーブで#16 MOTUL MUGEN NSX-GT 武藤英紀がスポンジバリアに突っ込むクラッシュが発生。

写真提供:栗原祥光

この時点で下位のマシンはピット作業を終えていたことから、ここで再度セーフティカーが導入されると、ピット作業を済ませていない上位陣は軒並み下位に沈んでしまうリスクが発生する。




これを嫌って上位3台が同時にピットインすると、ピット作業では順位を入れ替えることなく各車はコースに復帰し、事なきを得る。
結果的にセーフティカーは導入されず、レースは続行された。

写真提供:正木寛之

ARTAは野尻智紀にマシンを託すと、その後も終始安定した走行を見せる。
2位の#100 RAYBRIG NSX-GT 山本尚貴もアウトラップから気迫あふれる走りで野尻を追いかける。レース終盤にトップに食らいつくが、そこからペースを保つことが出来ず、徐々にARTA 野尻が引き離しにかかる。

写真提供:正木寛之

結果的にARTAは2位に2秒793の差をつけて今季初勝利をポール・トゥ・ウィンで飾った。チームは前戦富士ラウンドにおいてGT300クラスで優勝しており、2戦連続の優勝を勝ち取った。

写真提供:正木寛之

2位には、最後までトップを苦しめながらも仕留めきれなかった#100 RAYBRIG NSX-GT 山本尚貴/ジェンソン・バトンが続いた。

写真提供:正木寛之

3位には、4番手グリッドからスタートした#1 KeePer TOM’S LC500 平川亮/ニック・キャシディが入った。
スタート直後に3番手の#17 KEIHIN 塚越広大を1コーナーまでにパスし、その後は終始安定した走りを見せた昨年のチャンピオンコンビが、LEXUS勢最上位でポディウムの一角をもぎ取った。

写真提供:正木寛之

なお、日産勢最上位は4番手の#12 CALSONIC IMPUL GT-R 佐々木大樹/ヤン・マーデンボローが入った。さらに予選で最後尾となってしまった前戦富士の覇者、#23 MOTUL AUTECH GT-R 松田次生/ロニー・クインタレッリは、レース中で上位を切り崩す好走で6番手のフィニッシュを果たし、決勝レースでの安定したペースを見せた。

■レースダイジェストは以下の通り

■その他の結果は以下の通り

※晴/ドライ(天候/コース)

PoNoMachineDriverLapsBest LapDiff.(km/h)TireWH
1
8
ARTA NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
野尻 智紀
伊沢 拓也
521’48.2611’46’39.770BS6
2
100
RAYBRIG NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
山本 尚貴
ジェンソン・バトン
521’49.4262.793BS34
3
1
KeePer TOM’S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
平川 亮
ニック・キャシディ
521’49.85311.387BS30
4
12
カルソニック IMPUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
佐々木 大樹
ヤン・マーデンボロー
521’50.35338.088BS10
5
36
au TOM’S LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
中嶋 一貴
関口 雄飛
521’50.49938.704BS16
6
23
MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
松田 次生
ロニー・クインタレッリ
521’51.24440.753MI52
7
3
CRAFTSPORTS MOTUL GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
本山 哲
千代 勝正
521’50.7641’04.810MI10
8
38
ZENT CERUMO LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
立川 祐路
石浦 宏明
521’51.0381’05.387BS30
9
24
フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A
J.P.デ・オリベイラ
高星 明誠
521’51.5211’05.558YH10
10
64
Epson Modulo NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
ベルトラン・バゲット
松浦 孝亮
521’49.7631’06.095DL
11
17
KEIHIN NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
塚越 広大
小暮 卓史
521’50.1211’17.487BS42
12
6
WAKO’S 4CR LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
大嶋 和也
ジェームス・ロシター
521’51.3871’18.066BS28
13
19
WedsSport ADVAN LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
国本 雄資
山下 健太
521’50.8391’32.827YH4
16
MOTUL MUGEN NSX-GT
Honda NSX-GT / HR-417E
武藤 英紀
中嶋 大祐
231’50.87129 LapsYH2
39
DENSO KOBELCO SARD LC500
LEXUS LC500 / RI4AG
ヘイキ・コバライネン
小林 可夢偉
121’51.37340 LapsBS30

第4戦は6月30日(土)から7月1日(日)に、タイのチャン・インターナショナルサーキットで開催される。