写真提供:正木寛之
2018 全日本選手権スーパーGT第5戦「FUJI GT 500mile RACE」の決勝レースが8月5日、静岡県・富士スピードウェイで開催された。
500マイルの長丁場のレースでは、第2戦富士戦の勝者でもある55号車 ARTA M6 GT3 高木真一/ショーン・ウォーキンショーがレース序盤からトップに立つと、2位以下を大きく引き離し、盤石の走りでトップチェッカーを果たした。
高木は最多勝利を20に伸ばし、かつ同一コンビで同一サーキット3連勝という新記録を打ち立てた。
GT300クラスでは、ポールポジションからスタートした25号車 HOPPY 86 MC 坪井翔がトップを守ったまま1コーナーに飛び込んだ。
一方、今レースでは4回ピットが義務付けられているが、1スティント目にショートスティントを持ち込んだ88号車 マネパ ランボルギーニ GT3、96号車 K-tunes RC F GT3、60号車 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3などが1周目を終わって早速ピットに入った。
また、7号車 D’station Porsche、18号車 UPGARAGE 86 MCはGT500トップが後方から迫るタイミングになった6周目に、65号車 LEON CVSTOS AMGは8周目にピットイン。
ショートスティントを織り交ぜたチーム、規定周回数を均等に割るチーム、タイヤ無交換をするチーム、右側2輪のみ交換するチームなど、さまざまなストラテジーが乱立したレースは、答え合わせが最終スティントに持ち越され、レースが混沌とする。
トップ争いに目を向けると、25号車は8周目に55号車 ARTA M6 GT3 高木真一に1コーナーで先行を許すと、ARTAは2位との差をみるみる広げ、早くも独走体制に持ち込む。
以下、0号車 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝が3位、31号車 TOYOTA PRIUS apr GT 嵯峨宏紀が4位に続く。
レース終盤の122周目には、25号車がピットインすると、ショートスティント組も133周目までの間に続々とピットインし、規定回数を満たすピット作業を行う。
上位陣がピット作業を終えてコースに復帰すると、それでも大きなマージンを築いた55号車に迫るマシンは現れず、そのままノーミスで164周を走りきってトップチェッカーを果たした。
高木真一とショーン・ウォーキンショーは第2戦に続いて今季2勝目をマーク。高木も自身が持つSGT最多勝利を20に伸ばした。
2位には、4番手グリッドから着実に順位を上げていった0号車 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝/片岡龍也が入った。
0号車もトラブルには見舞われず、かつ均等にスティントを割って上位に食い込んだチームだった。
3位には31 TOYOTA PRIUS apr GT 嵯峨宏紀/平手晃平が入り、今季3回目の表彰台を獲得。年間シリーズランキングでも2位に浮上した。
なお、ショートスティントを採用した65号車 LEON CVSTOS AMG 黒澤治樹/蒲生尚弥が4位フィニッシュ、ポールポジションからスタートした25号車 HOPPY 86 MCは5位フィニッシュとなった。
富士で性能を存分に発揮してハイペースのレースを運ぶGT3勢に、右2本タイヤ交換、左2本タイヤ交換などピット戦略を駆使したが、レース中盤で喫したスピンが影響した。
■決勝レースダイジェストは以下の通り
次戦第6戦「SUGO GT 300km RACE」は、9月15-16日に宮城県・スポーツランドSUGOで開催される。